
グラフィックデザイナーとして就職をしたいと思っています。
志望動機が上手くまとまりません。
何か良いアピールの仕方はないでしょうか。

私の経験を交えてグラフィックデザイナーの志望動機の書き方ついてまとめていきます。
グラフィックデザイナーの就職には志望動機は割と大切です。
避けたほうが良いNGな志望動機もあるので紹介します。
【例文あり】グラフィックデザイナーの志望動機の書き方【現役デザイナーが考えてみた】
- グラフィックデザイナーになるための志望動機の書き方
- 志望動機を考えるときのポイント
- 良い志望動機の例
- NGな志望動機の例
- ポートフォリオの重要性
- 面接する側の考えを読む
- 新たなスキルを身に付けよう
- 企業のリサーチを徹底しよう

このあたりを経験を踏まえて解説します。
グラフィックデザイナーの良い志望動機【例文】
まずは例文です。私が今新卒や未経験者ならどう書くかを考えてみました。
これがすべての人に当てはまるとは思いませんが、参考程度に見てみてください。
勿論、自分に合わせて横展開してもOKかと思います。
私は幼少より鉛筆でイラストを描いたり、デザインを考えたりことが好きでした。
高校からデザイン科のある学校に通い、専門学校ではグラフィックデザインを学びました。
専門学校では、 アナログでのラフの書き方やデザインの基本や知識を学び、IllustratorやPhotoshopなどを使って作品を制作してきました。
プレゼンの練習も数多く行ない、大勢の前での発表やそこでのダメ出しも多く経験してきました。他人の意見を貰った作品は、修正したり、
新しくデザインし直したり、クオリティを上げて再度評価を貰う事で自分の引き出しを増やすことを意識していました。
在学中に、〇〇デザイン賞に応募し、入選したこともあります。その際は先生方にアドバイスを求めて自分だけの意見だけではなく他人にはどう映るのかを意識していました。
現在は○○の知識も勉強中で、グラフィックデザインにも絶対に活かせるスキルだと思っています。
御社の〇〇のデザインを初めて見たときに、はじめはコンセプトがまったく読めませんでした。しかし学習して実践を経験した後、再度そのデザインを見たときに、
「こんなことを考え、作品に落とし込んでいるんだ」と感動したことをはっきり覚えております。
私もそんなデザインを作っている環境で仕事がしたいと思い御社を志望します。
やればやるほど興味深く難しいデザインですが、私はこのグラフィックデザインを通して本当に社会に役立つものを作っていけたらと思っています。
私は現在、印刷会社の印刷オペレーターとして勤務しております。
綺麗にデザインされたパッケージや、ラベルを印刷していく際に自分でも作ってみたいと思うようになり、独学でデザインを勉強するようになりました。
基本的なソフトの使い方は解るのでデザインの基本や考え方を学ぶため本を何十冊も読みました。それでも実践するとなると難しかったので、思い切って短期のオンラインスクールに通うことを決めました。
働きながらの学習はなかなかハードでしたがオンラインなので時間は有効に使えたと思います。
そこで学んだことを作品として落とし込み、様々な状況を想定し、デザインしポートフォリオを作成しました。
正直、何一つ仕事として作った作品ではありません。しかし本気で取り組んだ結果です。
御社を志望した理由は、御社のSNSやつぶやきなど調べさせていただき、私と同じように違う畑の職業からデザイナーになって、中心で活躍している方がおられたからです。
デザインを通じ社会や企業に貢献できるデザイナーになりたいと思っております。

本質的には今の職業で身に付けたものをどうグラフィックデザイナーに
活かせるかを考えてみましょう。
仕事内容に限らず、社会的マナーや時間管理など必ず
グラフィックデザインにも使える部分は存在します。
デザイナーの私が思う良い志望動機のポイントがこちらです。
- グラフィックデザインが好きになった理由を明確に伝える
- SNSに絡めた情報を提示する
- 全体から礼儀を感じられるようにする(しかし硬くならないように)
- 過去にその企業が行なった仕事に感動したなど、自分との接点を伝える
- 企業の仕事を細かい点まで詳しく調べ上げている
- 良い物を作れる自信があることをアピールする
- 常に学習することが大事だと理解している
- 精神的にタフな事は、非常に強い魅力

情報が何もないところからは志望動機は完成できません。
まずは企業を細かく細かく調べましょう。
グラフィックデザイナーのNGな志望動機
- 話の筋妻が合わない
- 遠慮しがち
- 御社に入社出来れば安心だと伝えてしまう(その後の成長が期待できない)
- 御社でデザインを学びたい、成長したいと伝える(+ポートフォリオの準備が不足しているとよくありません)
- 将来的に独立する気なのでスキルを伸ばしたい(デザイナーは独立する人が多いですが、あまり周りには伝える必要はないでしょう)
- 緊張はOK、しかし自信がないのはちょっと心配になる

これは他の職業でも言えることですね
【基本】ソフトをどの程度使えるか
グラフィックデザイナーの場合、使うソフトは主にPhotoshopとillustratorです。冊子やページものの場合はINDESIGNといわれるソフトを使います。
基本ですが、いわゆる筆となるこれらのソフトを自在に操れなければいけません。
仮にこの技術無しで内定を貰える人が居るとするなら、積極性や成長性を高く評価された人でしょう。
どのレベルまで扱えるのか証明できるのは以下の資格です。
- アドビ認定アソシエイト
- Illustrator・Photoshopクリエイター能力認定試験
- DTPエキスパート
これを持ってると、おおよそどのくらい使えるのか目安にはなりますが、それでも
学生が身に付けているソフトの理解度とプロの現場でのソフトの使い方はかなり差があります。


私も新人の頃は、先輩のショートカットキーをバシバシ使って画面が目まぐるしく変わっていく様子を見たときは圧倒されました。
ソフトの熟練度は、そのソフトに触った時間に比例しますが、現状の使い方に満足するとその先は伸びません。
「これはもっといい方法がないか」「このやり方より早い方法はないか」など問題点を改善しようとする気持ちがあって初めて熟練度が増します。
そして、今のillustratorややPhotoshopは思っている9割以上のことは出来てしまうので、サクッとググってみましょう。
改善策は簡単に手に入ります。
どれくらいグラフィックデザインが好きかを伝える
デザインはデザインを好きな人がやっている職業です。
これは他の職業でもいっしょですが、
デザインは、嫌いになってしまうと続けるのが厳しいのです。逆に好きであればあるほど成長速度も速くなります。
好きで楽しんでデザインをしている人は、どんどん成長していきます。
企業としては仕事のできるデザイナーを雇いたいので、こういった「なぜグラフィックデザインが好きなのか」の理由をはっきり言えるようにしておきましょう。


ポートフォリオの作品をイキイキと説明してくれるような人は間違いなく
グラフィックデザインが好きです。
私も過去にそんな人物に会い、短期間に自分より実力をつけていった人がいて「好きである」ことの強さを見せつけられました。
でも絶望も感じることはあるかもですが、長い目で見て最終的にプロの領域に届けば問題ありません。
足は遅くても良いので確実に経験を実力に変えていってもらいたいですね。
なぜその会社なのかをはっきりする
狙っている企業があってはっきり理由が決まっている人なら良いですが、そうでない場合は、理由を探す作業をしなければなりません。
その場合には、その企業の社風、作った作品をリサーチし共感ポイントを探すのが早いかなと思います。
作品の中にはコンセプトや戦略が含まれています。それを理解することはその会社の仕事を理解する事と同義です。


自分が作った作品を理解されるのは嬉しいもの
体験談は強い
実際の体験を志望動機に織り交ぜるのは、非常に有効です。
デザインに興味が出たきっかけは、何を経験して何を感じたこと
極論ですが、デザインは学ぼうと思えば独学でも学べます。
事前準備もしていないような人が「御社で学んで成長したい」と言っても説得力はありません。
私の経験上ですが、多くのデザイナーは、突っ込みどころがあるとを突っ込みたくなる人が多いので、そうならないよう準備をしましょう。
志望動機も大事ですが、ポートフォリオが一番重要です。
これも極論ですが、私はポートフォリオが圧倒的に作りこまれていたら、志望動機なんてなくても良いと思っています。(こんな記事を書いておいてすいません)
それほど、ポートフォリオは雄弁で力があります。


逆に言えば、完璧な志望動機が出来たとしても、やはりポートフォリオが魅力的なものでなければ就職は厳しいです。
グラフィックデザイナーは良いものが作れてなんぼなので、言葉だけを並べて説得することは無理があるというもの。
作品を作りまくりましょう。
企業や面接官は何を見ているのか
もちろん企業や面接官の考え方で多少変わってくることだとは思いますが、グラフィックデザインをビジネスとして考えましょう。
企業はグラフィックデザイナーとして雇うことになるので、不利益を起こしそうな人物は避けたい筈です。
- 基本的な礼儀やマナーはしっかり守れているか
- クリエイティブな発想が出来ているか
- 言動とポートフォリオの作品に一貫性があるか
- ポートフォリオは綺麗に作られ綺麗に扱われているか
- ポートフォリオは解りやすいか
- 言動や行動に情熱や実行力があるか
- 育てたいと思えるか(今後伸びそうか)
- 本当にグラフィックデザインが好きかどうか
- きちんと時間の管理、スケジュール管理が行えるか
- 社会人として不適切な行動や癖がないか
- これからも自主的に学んでいけそうか


少しくらい現状の実力が低くても、伸びしろを感じる人材には魅力を感じます。
面接では、”自信がある”を意識しているとそれらを表現できます。
社会的なマナーを守る事と型にハマらない自由な発想が大事ですが、この二つは時として反発することがあります。
「作品はユニークなんだけど、どこか失礼な態度」だったり
「礼儀はきっちり守れているけど作品には面白みがない」だったり、
意識して「作品は面白く、礼儀もわきまえている」人材を目指しましょう。
面接の中で、ポートフォリオの内容で盛り上がることが望ましいです。
つまらないポートフォリオほどスルーされるので、企業の方向性も考慮して載せるものを選ぶのも大事です。
時間に対しての考え方は厳しい方がいい
学生の頃に時間を気にしながら作品を作ることはほぼほぼ無いでしょう。
趣味で作品を作る際に時間を気にはしないでしょう。
ですが、グラフィックデザイナーは違います。早く作れても、遅く時間が掛かっても貰える報酬は変わりません。なので早い方が利益が出るのです。
優秀な企業であればあるほど時間に対しての向き合い方を見ています。
ポートフォリオに作成時間も書くこと忘れないようにしましょう。
長く時間をかけて試行錯誤を繰り返し作品を作り上げるのも良いのですが、商業デザインである以上時間が掛かった作品より
短時間で高クオリティに仕上げた作品の方が、単純に利益率が良いからです。


仕事が早い(設計が早い)グラフィックデザイナーは、早い分価値も高いのです。
時代遅れのグラフィックデザイナーにならない
私の周りにもいるのですが、紙媒体のグラフィックデザインを手掛けているデザイナーがいます。グラフィックに特化し極めればそれでも良いかもですが、だんだんと仕事は減り厳しい状態になりつつあるようです。
未だにロゴを変えると企業イメージがどうとか、良いコンセプトが人の心を動かします・・とか10年以上前の学生時代に習ったことを今だにやっているのです。


大きくは間違ってはいませんが、今の時代にそれだけではあまりに非力なのです。
感覚ではなく数値ではっきり分かるデータや理論などが絡んだ戦略がなければクライアント側が納得しない領域に入ってきてます。
デザインの世界は感覚で良いものだなと思うものにお金が払われる時代はとうに過ぎ、きちんと結果に繋がるデザインが必要とされています。
そのためにもデザイン以外のスキルを身に付けましょう。
確実にデザイナーとして土台がしっかりします。
デザイン以外のスキルを身に付けると有利
グラフィックデザイナーになろうと目指している方はグラフィックデザイン以外のスキルを身に付けましょう。
今後は必ず身に付けておいた方がいいスキルがこちらです。参考にしてみてください。
【まとめ】【例文あり】グラフィックデザイナーの志望動機の書き方【現役デザイナーが考えてみた】
と言うわけで、グラフィックデザイナーに成るための志望動機に付いてまとめてみました。
志望動機も重要ではありますが、時間は出来る限りポートフォリオに向けてください。
いくら志望動機が良いものに仕上っても、作品が微妙だったらちょっとしたペテン師です。
それだったら、志望動機は普通だけど、作品はすごく良いほうがギャップもありインパクトは強いです。
といった感じで今回はこの辺で〆たいと思います。
お役に立てれば幸いです。
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