
デザイナーを続けられるのっていつまでなんだろう。
10年後が不安になってきた。今から出来ることがあるなら知っておきたいです。

こんな悩みを解決します。
私は40歳目前のデザイナーなので経験を元に解説します。
参考までに私の経験は以下の感じです。
- デザイナー経験15年程
- 転職エージェント使用経験あり
- デザイナー面接官経験あり
デザイナーに年齢の限界はあるのか
結論、“あり”ます。
35歳~40歳くらいに大きな壁を感じるようになってくるでしょう。
この限界年齢はデータにもはっきり表れています。後ほど解説します。
中には例外的な人もチラホラ居て、40歳を超えてもデザインの実務作業をやっている職人気質な人も居ますが
あくまで少数派です。

やってる人はやってるので「自分がしたいならする」で良いように思います。
【経験談】30代後半くらいから徹夜が厳しくなる
一般職であれば、40代からは最も働き盛りと言われたりしますが、デザイナーは40歳が限界なのは寝れないからとも言えます。

肉体労働の40代なんてざらに居ます。それよりしんどいのは「寝れない」からです。
一番の障害は睡眠時間。抗えません
30代後半から、体力の低下や病気のリスクも徐々に表面化してきます。
中でも一番はっきり分かるのが、睡眠。夜起きていられなくなります。
私の場合だと、夜中25時~26時くらいになってくると、脳が動こうとしなくなり、椅子で寝てしまったりベッドに入りたくなってしまうのです。

これが20代であれば、栄養ドリンクや濃いコーヒーを飲んで2~3日くらいは無理できたりしますし、
椅子に座ったまま、15分の仮眠をとると、感覚的に体力が60%くらい回復出来たりしてましたが、40前になってくるとそのあたりの小手先テクニックがほぼ効きません。

健康面で厳しくなる人も多い
20代であれば、体も傷んでいないので元気ですが、40前になると、いろんなところに問題が出てきます。
例えば
- 虫歯
- 腰痛
- 血液がドロドロ
- 血圧
- 内臓のどこかに問題
- 視力低下
- 免疫低下
などなど。
昼も夜もない人間らしくない生活を何年も続けているとどこかしらが問題が出てきます。

なんか、やたら風邪をひいたりします。個人差はあるかと思いますが、体は確実に老化していますから。
WEBでもグラフィックでもデザインを作る作業は想像以上に体力が必要
デザイン作成は時間的拘束の強い重労働です。このことを自覚しましょう。
座って作業しているだけでも拘束時間が長いだけで、体力、精神力を削られていきます。
40歳以上のデザイナーのほとんどは作業を人に任せている
私の周りの場合ですが、30代後半から40代で、PCに向かってデザインの作成作業を長時間している人はいません。
作業をしたとしても1日数時間で、あとはディレター業に専念していたりします。
企業でデザインをやっていても同じです。年齢を重ねるごとにデザイナーをまとめる監督役の方に役目が変化していきます。


仕事の効率化を考えると、どうしてもそうする方が賢いです。
センスの限界
私はあまり感じませんが、流行のインプットなどが追い付かずに古臭いデザインしかできなくなったりする場合があったりします。
これは本人の新しいものを取り入れていく気持ちの問題で、変に考え方を決めつけて新しいものをはねつけてしまったりするとあっという間にセンスの限界はきます。
新しいもの=おもしろい
と捉えるだけで日々の勉強やインプット作業でセンスは更新されていくはずです。


センスの限界は直接の原因ではない気がします。
デザイナーを辞めていく年齢
年齢を重ねていくごとにデザイナーを辞める割合は増えていきます。
2010年の少し前のデータではありますが、やはり39歳を境にデザイナーの数は減少していっています。


85歳で40名デザイナーが居ることに驚きです。趣味のような気がします。
私の周りのデザイナーやディレクターとして活躍している年齢
肌感覚ではありますが、周りのデザイナー関係の人達を見ると大体以下のような感じです。
- 駆け出しデザイナー・・・20~24歳
- 中級デザイナー・・・24~27歳
- チーフデザイナー・・・27~29歳
- フリーランスデザイナー・・・27歳~
- アートディレクター・・・29~37歳
- クリエイティブディレクター・・・37歳~
アートディレクターやクリエイティブディレクターは、自分で作業したいタイプの人と仕事を振り分け監督することに徹底するタイプと分かれます。
効率を重視し仕事をどんどん回すのなら、後者の監督に徹した方が良いです。


状況や人にもよりますが、20個近い仕事を抱えて管理していく感じなので自分で作業をするととてもじゃないけど無理です。
本質的には年齢よりもスキルが重要
確かに年齢によって落ちる体力ですが、デザイナーとしての価値が大きく下がるわけではないです。
デザイナーの価値は本質的にはスキルで決まります。
全体から見ると40歳を境に減っていくデザイナーですが、40代で転職活動をして成功している人もいますし、企業側も採用に至るケースも少なくありません。


経験やスキルは武器です。体力が減っているのが問題なのです。
【解決案】40代でしんどくなるのであればどうすればいいのか
40代デザイナーは体力を失った代わりに、10年以上の経験と知恵を身に付けている筈です。
ここで勝負しないとなかなか厳しいです。
20代のデザイナーが遠回りをしているところを思いっきり近道して切り抜けましょう。
上記のような「作業を他人に任せる」というのも、我々アラフォーデザイナーが出来る最終手段なのです。


そのためには20代のままの思考ではいけません。
何から何まで自分で作るというこだわりは捨てましょう。
40代になってもデザイナーとして働く方法を考えてみました。
以下より
筋トレをしよう
筋トレはした方が良いでしょう。
「無いものは新たに付ける」の精神です。
多くの筋トレ本とかにも筋トレは脳を活性化するにも有効と書かれていたりしますしシンプルに体力が付きます。
私も実際やってみると、最初のの1~2回は体が痛いだけかもしれませんが、トレーニングに慣れてくると男性ホルモンの影響か、活力が出てきたりします。有酸素運動よりもウェイトが効果的です。


ソワソワしてどんどん何かをしたい感覚が出てきます。
さらに自重ではなくダンベルなど重い重量のものを使って筋肉を一回り大きくするのがおススメです。


必要以上に筋肉を付ける必要はないです。2~3キロ筋肉増量出来れば十分。
筋トレしている人ってイキイキしてて元気な人が多い印象が無いでしょうか?
筋トレをし終わった後は、確かに体は筋肉疲労で痛かったりするのですが精神的には逆で充実感が高まったりします。
結婚していると中々ジムまで行ってトレーニングは出来なかったりしますが、その際は家での自重トレーニングでもよいでしょう。
時間は30分ほどで十分です。
とにかく無駄を徹底的に省く
20代に体力で遅れをとるなら頭で戦うしかありません。経験値から思いつく無駄を徹底的にはぶいていきましょう。
20代のデザイナーは、中々時間単価ということまで考えられる人はいません。なので極力時間を意識し短時間で良いものを仕上げるように心がけましょう。
- デザイン作成までの段取り
- ソフト面の整理
- データの整理
- コミュケーションの整理
便利なアプリ等で効率化をしていくことで自分の仕事を減らします。
デザイナーの仕事で一番大変で時間が掛かる部分は、やはりデザインを作る部分なのです。
他力を使うことにも繋がりますが、無駄を省くには他人の力を借りることが最も効果的です。


独立している場合は、freeeとか使えば経理、請求書周りの仕事は極端に減らせますよ。
自動化できることは自動化
作業の効率化をするには、プログラミングが使えれば大きな武器になりますし、デザイン×プログラミングが可能であればこの先も仕事がないことは無いように感じます。
独立する
デザイナーをするのであれば独立することを前提に動いていった方が良い気がします。
【他力を使う】任せられることは任せる
ディレクターに成るためには、指示を出して他人にデザインを作成させていかなければなりません。
誤解を生むような指示出しが多いと、それだけ自分に返ってくるのできっちりしておきたいところです。
WEB3やクリプトなど新しい波を勉強する
デザインが必要とされる新しい世界が来つつあります。
今から時間を掛けて勉強して必要なスキルを身に付ければ、頭3つ分くらい抜けたデザイナーに成れるのではと思います。
雇われデザイナーと独立デザイナーとでは疲れ方が違う
企業に属してデザイナーをしている人のほとんどは、いつか独立したいと思っているのではないでしょうか。
美容師なども独立しなければ大きくは稼げれないのと同じで、デザイナーも独立ありきの職業のように感じます。
コミュニケーションの高いデザイナーは特に独立した方が良いと感じます。
私は決してコミュ力のあるデザイナーではありませんが、独立した方が明らかにデザイン力も伸びますし仕事もしやすくなります。
勿論すべて自己責任ではありますが、だからこそ、当事者意識が高まり仕事に対しての意識が相当変わります。


責任があるので、少々のことでは疲れている訳にもいかないのです。スルー力も高まり、精神的にもタフになります。
好きなことほど疲れない 強いデザイナーは本当にデザインが好きな人
過去一人だけ根っからの職人気質でデザイナーとして作業をしている40代の人が居ましたが、ディレクターではなくデザインの作成作業を好きで続けている人でした。
そんな人でも、「腰が痛い」だの「疲れたなぁ」「もう嫌」とか愚痴をこぼしつつもPCに向かっていました。
なんだかんだ作品にも拘りも感じ職人だなと思いながら見ていました。


この方は場合は、作業が早いので徹夜になりにくかったのも大きいです。
他人から見ても「ちゃんと仕事をしている」と認識されていたので、早く帰ったとしても何も言われませんでした。
デザイナーを辞めた後の選択肢は?
独立する
上手くいけば単価を上げられるので、その分徹夜やブラック労働から解放されるかもしれません。
ただやはり自分で作業することから解放されない限り大きな収入アップには繋がらないのではないかと思います。
全く違う職種に就く
個人的にはあまりお勧めしません。
WEB3の時代がきつつあるので、デザイナーの需要は高まる気がしています。
勿論今までのスキルのままでは活躍も出来ないですが、勉強を重ねて最新の情報をインプットを欠かさないようにしておけば大きく開ける業界ではないかと思っています。
他に興味のある職業があるのであれば、転職をしてもいいですが、「これしかない!」くらいの意気込みのあるものでないと中々厳しいです。
私の経験上だとデザイナーと他の一般職の考え方の違いは想像よりも大きいものです。


私はデザイナー以外の仕事をしてみましたが、考え方の違いに割と面食らいました。
ディレクター業へ移行する
これが王道です。
仕事を振れるデザイナーがたくさん居ないと難しいですが、不通に考えればここを目指すべきです。
デザイナーの後に転職しやすい業界、仕事
何より好きなことが一番
デザイン以外に好きなことを見つけれるかといえば難しいかもしれませんが、好きな事があるならそれが一番力を発揮できます。
マーケティング業界
デザイナーとマーケティングは共通する知識もあったりします。
WEBデザイナーとしてのキャリアがあるならWEBマーケティングの領域に踏み込むのはおすすめです。
普段のデザイナーの仕事をしながら、マーケティングの勉強して基礎知識をインプットしておきましょう。
マーケティングの知識は、デザインにも直接かかわってくるし、デザインの説得力を上げるのにもマーケティングは重要です。


個人的にはこの領域は一番狙いやすいです。
IT業界
プログラミングを覚えたデザイナーはかなり強いです。
WEB上のかなりの広範囲のことが出来るようになるので市場価値の高い人材になることができますが、
プログラミングもデザインと同様で習得にはかなりの勉強量が必要なので、スクールに通ってみっちり半年ほどかけて身に付けていくことが必要です。


すでにWEBデザイナーやデザイナーとしての販路がある場合は、そこにプログラミングも必ず必要になってくるので取れる仕事は確実にある筈です。
講師、教員
デザインは言語化が難しいので教えることも難しいです。
講師などの教える職種とは相性が良いように思います。実際に専門学校の講師などは、実績のあるデザイナーが担うのがほとんどで、デザイナーは講師としての需要もあるのです。
【まとめ】デザイナーを続けられる年齢の限界
結論、デザイナーを続けられる年齢の限界は40歳というのはデータ的にも私の経験的にも正しいです。
しかし、自分の限界を決めずに楽するにはどうすればいいか考えていき、新しいスキルを身に付けていけば
デザイナー全体の未来は明るいように思います。
WEB3、WEBマーケティング、ECサイト作成などなどデザイナーを必要としている世界は広がっています。
知らないことを知ることを続けていれば、「あれ?これ自分のスキルが使えるのではないか」といった発見もあったり「このスキルさえ身に付ければ何か出来そう」といった目標も見えてきます。
デザイン以外の勉強も頑張ってほしいと思います。
今回は以上です。
誰かのお役に立てれば幸いです。
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