デザイン系の大学はマーケティングを教えない【割と大問題】

ここ十数年でデザイナーに求められるスキルは多く複雑化してきています。

デザインの領域はインターネット技術の発展とともに飛躍的に大きくなり、ほっておいてもモノが売れる時代は終わり、創意工夫しなければ売れない時代になりました。もはや単に綺麗なデザイン、かっこいいデザイン、美しいデザインだけでは、役不足な代物になっています。
もっと広くマーケティングの領域に意識を向けたお金を生み出すデザインでなければ時代遅れになっていると言うことです。

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マーケティングとは

マーケティング(英: marketing)とは、企業などの組織が行うあらゆる活動のうち、「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその価値を効果的に得られるようにする」ための概念である。また顧客のニーズを解明し、顧客価値を生み出すための経営哲学、戦略、仕組み、プロセスを指す。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

小難しいですが、要は、商品やサービスを売れるようにする仕組みを作る事です。

では、デザインとは

デザイン(英語: design)とは、審美性を根源にもつ計画的行為の全般を指すものである。意匠。設計。創意工夫

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ふわっとしてますが私は、問題解決する為の考えを形にして問題解決することだと思っています。

解決する問題が、「商品を売れるようにしたい」なら当然マーケティングを元に考えて行かないとデザインが成立しないってことですね。

売ろうとしなくても売れた時代から、どうにかして売ろうとする時代に

何もしないとものは売れないので創意工夫して売ろうとすることは、デザインのあり方、考え方が変わって当然です。

実際、デザインにおいてマーケティングのスキルが必要かどうか

私自身も、仕事をする上でマーケティングの必要性を身に染みて感じることが多くなってきて、日々勉強しています。

デザイナーの仕事は自分が表現したいデザインを作る事ではなく、お客様の問題を解決することです。ものが売れなくなってきているため、売り上げに直結するデザインというのが求められるようになってきています。

セミナーアンケート回答:「マーケティングスキル必要ない」の回答者はなし

マーケティングについてのセミナーに来ている方へのアンケートなのでこうなって当然の気がしますが、デザインにマーケティングスキルが必要だと感じている人は100%だという結果が出ています。

~95%以上の企業が「デジタルマーケティングの重要性」を感じる時代に~

2015年の記事ですが、95%の企業もマーケティングの重要性は解っていながら、出来ていないと感じる企業は40%ほどになり、マーケティングの重要性と難しさが良く解る結果となっています。

デザインはマーケティングにおいての重要な手段の1つです。

デザインの枠の中でいかに優れたデザインを作っても、マーケティングの領域で考え方を取り入れないと、なかなか効果も出ないということです。

マーケティングを理解していないと下に見られてしまうことも・・・

売り上げ、アクセス数、数値的結果が求められている以上、マーケティングは必須スキルです。

経営者と仕事をする場合も、もはや共通言語、共通認識と言われるレベルでマーケティングの話をする事になります。出来る経営者はマーケティングの重要性を知っているからです。

デザイン系の大学では、デザインを集中して教えている。マーケティングは教えない

マーケティングは経済学部や商学部で教えているものです。

多くのデザイン系の大学ではマーケティングに触れません。デザインのみに集中しています。

しかたのない事かもですが、デザインの知識や基礎もすぐ身に付けられるものではないです。初心者が初めから文字間のバランスに違和感を感じたりすることはできないだろうし、気持ちの良い余白の使い方が出来るとも思えません。

しかし問題なのはマーケティングやお金の絡む事は、社会に出てから仕事をしながら学ぶものと考えていることが多いのです。悪く言うと丸投げです。

今デザイナーに必要とされているスキルなのに、独学してください・・ってことになります。
その独学する意識も大事ですけど・・・ね

なんでこんな意識になるのかと言うと、「デザインに集中してもらうためにはお金や数字に関わることを遠ざけた方が良い」という考えがあるようで、どうも時代遅れ感がぬぐいきれません。

問題解決がデザイナーの仕事なのに、デザイナー自身に起きている問題を解決していないのは、割とまずいのではないかと思っています

単に綺麗なデザイン、美しいデザインが購買意欲に繋がる訳では無い

極端何話で言うと、昔で言うCDのジャケ買いに例えられることですが、
「あ~この商品のデザイン綺麗だな。デザインが綺麗だから買おう」

とはならないということです。全ては今ではみんな財布の紐は硬いことが原因です。

戦略的に欲しいときに欲しい人に欲しい物をアピールすることで初めて商品が売れる

つまり売れるためにはマーケティングを考えないといけない。

私が学生の頃、デザインの勉強と言ったら、綺麗で美しいデザインを作ることが最良とされていました。しかし今現在では綺麗で美しいは当たり前の最低条件で、上記のようにプラスしてマーケティングの概念がないとはっきり言って仕事は出来ないしどうしても信頼性に欠ける部分があるんです。

昔からマーケティングを意識しているのは、パッケージデザイナー

パッケージのデザインは、その商品が売れる売れないで良し悪しがはっきり数値で解るデザインです。

また、ウェブの領域も、数字が求められるデザインです。

なので必然的にマーケティングを意識しないと良いデザインにはならないので、この領域でデザインをやってみる事は、今後デザイナーとしては有益なのでと思います。

マーケティングを知らないデザイナーが多い

びっくりしますが結構多いです。デザイナーは具体的な数字に弱いです。

「あなたにデザインを任せるとどこまで売り上げが伸ばせるようになりますか?」

と聞かれて、大概のデザイナーは

「現状よりはかなり良くなりますよ」

ぐらいしか答えられないことが多いのです。

売り上げを40%伸ばせました!という実績が複数あれば参考になるので良いですが、大概のデザイナーはそこまで考えれないです。デザインに集中したいとかデザインでいっぱいいっぱいになるからです。

企業の場合、ディレクターが一人マーケティングを理解していれば大丈夫といえますが、フリーのデザイナーにはやはりマーケティングスキルは必須です。話の説得力も全く変わってきますし何より求められているスキルなので勉強した方が良いですね。

マーケティングの重要性を知らないデザイン系大学の教授も多い事実

これも結構問題です。マーケティングはおろか、デザインでの実績も無いのに、講師や助教をしている人も居たりします。そもそもデザインではなくアートを教えている先生も居たりするので、

この際デザイン系の大学もマーケティングを必須科目にしたらどうでしょうか。

デザイナー向けマーケティングについて学べる本はこちら

基本を学べるモノと、出来るだけ解りやすく出来るだけ新しい概念の物が良いですね。

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