
今回は、
デザイナーがイラストを扱う際の基準と何を考えているのかを深掘りして行こうと思います。
デザイナーにとってはイラストは写真と同じくらい重要なウエイトを占める要素であり、デザインの良し悪しや見た目を左右されるので、慎重にデザインに取り込みたいものです。
イラストレーターにとっては、デザインにおけるイラストの立ち位置が理解できるかと思います。
筆者はデザイナー歴13年とイラストも手掛けるので、ある程度信頼できる情報を提供できるかと思います。
この記事は3分ほどで読み終われます。
デザイナーが選ぶ使いやすいイラスト、使いにくいイラスト

どうしてもイラストには使いやすいものとそうでないものが存在します。
使いにくい物は、個性が強すぎるものです。デザインの中に使う素材としては、情報を伝えるという役目を果たせないので、デザイナーは敬遠するでしょうね。
個性の強いイラストが価値が無いだとか、そういうことを言っているのではないので誤解はしないようにしましょう。
デザイナーやデザイン事務所が好むイラストってどういうの?
個性的だとかと言うよりも、使い安さが一番重要視されます。
ぱっと見で分かり易い、万人に難なく受け入られやすい
そもそも見られる際に初見で「なにこのイラスト?」となってしまっては論外ですよね。万人に受け入れやすい事が前提です。

見る人が何の疑問も浮かばず、内容を理解出来る。
これが理想的なデザイナーが選ぶイラストです。
デザイナーが選ぶイラストは様々なシーンにも使える万能性がある
例えば、美容系にも、学校関連にも使える・・・とかジャンルを問わず使いやすい。または描き方やタッチをシーンによって合わせられる事で使いやすいイラストとなります。
ある程度シンプルであること
イラストに限らず図形などは、シンプルな方が寿命が長いということは理解出来るでしょうか?
これはイラストにも当てはまる事で、複雑すぎるものは、観る人に余分な労力を使わせてしまうのでデザインの邪魔になりかねません。不要な装飾は無いのが良いです。
ある程度情報量(描き込み)が多い
先ほどと矛盾しているようにも聞こえますが、画面の間延びを防ぐ為に書き込みを多くしたりします。
イラストを大きく使いたいということになると、描き込み量が多い方が使いやすくなります。描き込み量が少ないものほど、デザインする側にとって難易度が上がってしまうからです。例えば、表面をザラザラさせるなどで加工しても効果があります。
それを満たしているのが、 「いらすとや」のイラストです。シンプルでありながら情報量も多い。初めからそういう風に設計して量産して行ってるんでしょう。

形はシンプルでも表面はざらざらして間延びを防ぐ効果が高いのです。
上記くらい揃っていると、デザインの中に使うイラストとしては優秀なんではないかと思います。
逆にデザインに使いにくいイラストとは

さっきの話にもかぶりますが
ここでいうイラストはいわゆる商業イラストなので、根底の考え方が重要になってきます。自己表現のために描いてるイラストはデザインでは使いにくいです。
自己表現の為のイラストを描いてる人の思考
- 自分しか描けない描写の追求をしている。個性的な絵。
- 見る人のことを第一に考えて作画はせず、自分の中での最高傑作を追求している

簡単に言うとアート、アーティストです。
決してアートを否定するわけではありません。私もアートは大好きですし、インスタにアップしてるイラストは、一応戦略的にも理由がありますが、自己表現の傾向が強いです。
アートと商業イラストは、“見られることへの考え方”が違うのでそこはまったく別物と分けて考えるのがベストです。
デザイナーにとってイラストは素材


イラストレーターにとって腹立たしいことかもしれませんが、
デザイナーにとってはイラストは素材の一種でしかない側面があります。
デザイナーがデザインにイラストを使う理由
- 情報を解りやすく伝える事が出来るから
- デザインの方向性に合わせて演出したいから
など、デザイン効果が上がる手段として使っています。
逆にイラストありきのデザインも存在します。
そのイラストでないと成立しないデザインのことです。
有名なイラストレーターのイラストを紹介するためのデザインなんかがこれにあたります。主に画集とかです。
多くのイラストレーターがここを目指しているのではないかと思いますね。
イラストもデザインも(ついでにブログも)誰のためのものなのかが重要

モノづくりや、クリエイティブに共通して言えることは、誰が使うのか、誰が見るのか、誰の為のものなのかを、考えていくのが重要です。
デザインに適切なイラストが使われたり、影響力のあるイラストに適切なデザインがついてきます。
考えてイラスト描いていけそうですね。
今回は以上です。参考になれば幸いです。

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